株式会社カインズSBU戦略
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ホームセンターではなくカインズになります!
カインズの成長を支える「SBU戦略」

全国にホームセンターを展開する株式会社カインズ。さらなる成長に向けて「ヒット商品の継続的な開発」と「新業態展開の加速化」に取り組み、キッチン・掃除用品、インテリア雑貨、DIY関連商品で世界を“日常から”変える人材を募集

ライフスタイルSBU長吉井 純人

ホームセンターを卒業し、「カインズ」という業態へ

  ホームセンターという場所は、ご存知の通りいろいろな商品を売っています。しかし、お客様の多くは、何かが壊れた時や何かが無くなった時など、マイナスの状況をプラスマイナスゼロに戻すためにホームセンターを利用するケースが多いんです。

しかし、「それじゃつまらないだろう」と私たちは考えています。

つまり、マイナスをゼロに戻すだけで満足するのではなく、プラス1にも、プラス10にも、プラス100にもなるような商品・サービスをつくろうとしているのがカインズなんです。

「ホームセンターではなく、カインズという業態になりたい」──そういう姿勢こそ、カインズが2020年に業界一位の売上を達成できた原動力になっているんだと思います。

テレビCMでも馴染みはあるかもしれませんが、カインズは「くらしに、ららら。」というメッセージを掲げています。これはお客様が思わず「ららら」と口ずさんでしまうような楽しい提案をしよう、日常生活をより良くできる商品を開発しよう、という決意の表れでもあるんです。

そして、われわれライフスタイルSBUが目指すべきところは、このカインズ全体のビジョンとほぼ一致しています。ライフスタイルSBUの取り扱うカテゴリーはインテリア、掃除・収納グッズなどの家庭用品から、キャンプ、DIY、花き、観葉植物、カー用品、自転車、家電など広範にわたります。ですから、「衣・食・住」ならぬ「育・食・住」をトータルコーディネートする部門だと社内では言っていますね。

そして、実際にライフスタイルSBUで事業戦略を立てる際には、部独自の指標として「くらしに明かりを。」というコンセプトを立てています。商品開発にあたるメンバーたちは、このコンセプトからズレないように、「創造的であるか?」「easy & smartであるか?」「健康的であるか?」「情緒的であるか?」「社会貢献になるか?」と常に自問しているんです。

たとえば「easy & smart」というのは家事関連グッズを開発する際の非常に重要なキーワードです。

その商品を手にしたお客様が家事をよりスマートに簡単にこなせるようになるか?そして、その商品を使うことで健康的かつ情緒的なメリットを享受できるようになるか?その結果、社会貢献につながる商品なのか?──これらはわれわれがお客様に提供する価値を高めるために、常に意識しているポイントになります。

そのうえで、実務者として品質・価格・機能・供給体制などを決め、プロジェクトに具体性を持たせていきます。

「くらし全体をDIY」カインズ版セレクトショップStyle Factory

ららぽーと海老名店

2020年7月にオープンしたStyle Factory ららぽーと海老名店

ライフスタイルSBUの目指すビジョンをもっとも端的に表現しているのが、2020年に横浜みなとみらい、海老名にオープンした「Style Factory」という新しい業態です。Style Factoryは従来のカインズとは異なり、売場面積200〜300坪と非常に小さな店舗です。都市型のカインズということで、従来のカインズとは考え方が異なります。

Style Factoryは“カインズ版セレクトショップ”と位置づけ、「楽カジ」を中心に9つのテーマを設定した売り場展開をしているんです。

くらしを自分に合う形で向上できる商品を取りそろえ、気づきやなるほど、と思える商品を提供しています。

極端な話、広い売り場のホームセンターでは、包丁だけでも100種類ないとダメだったのに対し、Style Factoryではテーマにあった包丁だけあればいいんです。

また、すべての売り場に“DIYの要素”を取り入れています。DIYと言っても大工道具があるわけではありません。カインズはくらし全体をDIYと考えていて、自分にとってベストな形を自らつくるのがDIYだと定義しています。

自分らしさをもっと自由に

マイナスからプラマイゼロにするだけでなく、やり方によってはプラス1にもプラス10にもできる。そうした広義の意味でのDIY要素を、家事や快眠、ヨガなどの領域にも拡大しているところです。

たとえば、快眠を得るためにはいろいろな工夫が必要ですが、その快眠を自分で総合的にデザインできる売り場を目指しています。寝心地のいい布団や枕はもちろんですが、寝る前にヨガや軽い運動をするだとか、お風呂やシャワーでもっとリラックスできるようにするだとか。

快眠のためにやらなければいけないことは人それぞれ違うので、自分なりの睡眠をデザインしていただくイメージです。

料理も、掃除も、洗濯も同じです。自分なりの形にくらしをつくり上げていただくのが、カインズの考えるDIY。そういう商品を開発して売るのが、僕たちライフスタイルSBUの仕事だと思っています。

くらしに関する、ありとあらゆる製品を扱っているからこそ、こうした幅広い提案ができるのはカインズならではの魅力だと思います。

とりあえずやってみる! ヒット商品「Skitto」開発エピソード

Skitto

収納棚や収納品のサイズに合わせて組み合わせをカスタムできる「Skitto」

僕自身も管理職になる前は商品開発に取り組んできました。

特に「Skitto(スキット)」という商品には思い入れがあります。ただの整理収納に使うプラスチックの箱なんですが、SNSでも話題になってヒットした商品です。

似たような整理収納用品は世の中にたくさんあったのですが、従来品は「ちょうどいい大きさの箱をつくっておけば、あとはお客様が自分で勝手に使ってくれるだろう」というおおざっぱなところがありました。そこに疑問を覚え、もっと良い商品を開発する必要性を感じていました。

まず、どういうサイズ感がいいのか調査するため、あらゆるシステムキッチンの幅と奥行きのサイズを測りましたね。さらに便利にしていくため、メンバーや専門家、社員のブレストなどを経てアイディアを形にしていきました。

Skitto(スキット)という商品名の通り、上下左右にピッタリ並べられるように“直角の製品”を目指したのですが、直角にするのは生産性上も物流効率上もよくないんです。

そこをあえて直角にするため、直線の綺麗になる材質やそれを加工できるメーカーさんも探して、上下がぴったり重なるようにしました。

一番こだわったのが、掃除のしやすさ。見た目は直角で綺麗になっても、箱の中、特に端っこはホコリが溜まって汚くなくなるので、内側は緩やかなカーブにして掃除しやすくしました。

ほかにもいくつか工夫があって、一見ただの箱なんですが、いろいろ考えてつくったという経緯があるんです。お客さんが何を望んでいるのか徹底的に考えて、開発した商品だったと思います。

実はこのSkitto(スキット)という商品、企画会議の説明が下手くそだったので何度かボツになっているんですよね。だけど絶対売れると思ったから「もうやっちゃえ!」とパッションで突き進んで商品化しました(笑)。

そういうチャレンジに寛容な点もカインズらしさかなと思います。とりあえずやってみる!

もちろん売らないと責任問題になるわけなので、売り場をどうするか、マーケティングも必死に考えなければいけません。

Skitto(スキット)はサンプルをいろいろなところに配布しました。すると、あるユーザーさんの「シンデレラフィット」という言葉がSNSで話題になり、シリーズ累計販売数116万個というヒット商品になったんです。

今のポジションは商品を直接つくる立場ではありませんが、部下たちが売れる商品をつくったときは、やっぱり昔の自分のことを思い出します。部下が喜んでいる姿を見るのが一番やりがいを感じる瞬間ですね。

「世界を日常から変える」というカインズの情熱

ライフスタイルSBU長 吉井純人氏

ライフスタイルSBUを一言で表すなら、「パッション」です。楽しそうにしているメンバーが多いんですね。今後、新しいメンバーが続々と入ってくると思いますが、やはりカインズの理念に共感してくれて、「世界を日常から変える」という情熱を持った人と一緒に働きたいです。

今まで通りのカインズのビジョンを目指しながら、そこに新しいメンバーも加わって、全員でアップデートしていくイメージでいます。そのため、組織は臨機応変に柔軟に変えていこうと考えています。

例えば、今のカインズには商品開発にかかわる部署として、われわれ商品本部とは別に、品質管理本部という部署があります。メーカーでいう製造部門で、製品の品質と安心・安全を約束するという重要なミッションを持っています。

この品質管理に近い機能を商品本部の中にも持たせて、樹脂だったりファブリックだったり、食品やペットのエサなど専門的な技術者を迎え入れたいと思っています。

そして技術者と開発者であるマーチャンダイザー、バイヤーがタッグを組んで、社内のさまざまな方と開発を完結できるようにしていきたいですね。「機能美」という言葉がありますが、機能性や美しさだけでなく安全性を担保しながら、コストもスピードも追求したいんです。

そんな開発のプロ集団を目指したいなと思っています。

ライフスタイルSBU長 吉井純人氏

また組織だけでなく開発にも柔軟性が求められます。最近の商品開発は、売り場やリアルの声だけでなく、デジタル上の情報からも企画のネタを探さなくてはいけません。DIYでいえば、ちょっと前からインダストリアル系が流行っていますよね。

検索ワードから開発が必要とされている商品の兆候が見えてくることもあるだろうし、世界的な潮流としてSDGsといった考えも当然、商品開発のうえで必須になっていくと思います。もちろん顧客データの分析も大切です。

カインズは箱を構えて売るのが生業なので、お客様の利便性を上げることもやっていますが、基本は生活に必要な“モノ”を供給することが基本です。そしてどのように“モノ”だけではなく“コト”体験に結び付けお客様の暮らしをより豊かにできるか。これこそライフスタイル事業の使命なのです。

当記事は、となりのカインズさんのコンテンツを一部改変して転載したものです。

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