株式会社カインズSBU戦略
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50歳を目前にした転職。
技術者として生涯成長するためにカインズへ

製品技術部で活躍する藤野 博史が株式会社カインズへ入社したのは、50歳を目前にしたタイミング。建設機械メーカーで溶接構造物の設計を担当していた藤野は、技術者として新たなフィールドで活躍しています。そんな藤野が多様な商品を展開するカインズでの成長や、安心・安全な商品作りへのこだわりを語ります。

製品技術藤野 博史

お客様の満足を目指し、技術者として新たなフィールドへ

製品技術部部長 藤野博史

現在、私が所属するのは株式会社カインズ(以下、カインズ)製品技術部。新商品を製品化するまでの企画から設計、試作、試験など、エンジニアリングチェーンのプロセスにおいて技術的サポートを行う部署です。

お客様にご満足いただける商品を提供するためには、JIS規格などにもとづいた一般的な試験方法だけでなく、日常での使用シーンを想定しなければなりません。そこで、カインズテストラボラトリーにて、カインズ独自の試験基準にもとづき、品質やコスト、安全性の面から販売できるかどうかの評価を行っています。

2018年4月にカインズに入社したのですが、それまでは全く異なる業界にいました。高所作業車などの建設機械を作るメーカーの溶接構造物の設計部門で、開発や設計などの評価に携わっていたんです。

20年ほど働いてきた中で専門性を身につけてきましたが、ニッチな業界だったので、私自身、技術者としてどのくらいのレベルにいるのかわからない部分もありました。ですので、自分のレベル感を知りたいと思っていました。

50歳を目前にしたタイミングでも、技術者として成長したいという気持ちは変わらなかったので、思い切って新しいことに挑戦してみようと転職を決意。もともと、自分の考えを形にしてものづくりすることが大好きなので、カインズなら、新しいものをいろいろつくっていけるのではと考えました。

実際に入社してみて、オリジナルブランドの商品を展開しているカインズは、知識を広げたいと考えていた自分にとってぴったりの環境でした。

商品と人の多様性が、技術者としての成長を加速させていく

製品技術部部長 藤野博史

カインズに入社して3年ほど経ちますが、希望を抱いて入社したとおり、技術者としての成長を実感しています。

カインズで扱っている商品は10万点以上と多岐にわたるのですが、金属や木材、樹脂、ゴム、生地、石材といったさまざま素材を使用していて、これらの材料を組み合わせて商品開発を行います。

前職では金属が専門だったので、その他の材料には苦労しましたが、専門性を持つメンバーに教えてもらう中で徐々に知識が増え、扱えるようになりました。

印象に残っているのは、木材のテーブルの改良。構造物に関する知識はあったので、「補強をすれば剛性が上がる」ことまではわかったんですが、木材をどのようにくっつけたら良いのか、ボルトはどのように入れるべきなのかといった点がわからず、最初は苦労したんです。

試行錯誤を繰り返し、周囲の人から学びながら、品質基準をクリアできる状態に仕上がったときは、非常に嬉しかったですね。

多様な材料の組み合わせでできた商品に対して、品質面や安全面において、何がよくて、何が悪い、あるいは足りないのかといった視点で考えられるようになったことは、大きな成長だと思っています。

その点で、さまざまなバックグラウンドを持つ技術者が社内にたくさんいることも、カインズの大きな魅力です。

もちろん前職にも専門知識を持っている人はいましたが、カインズほどの多様性はありませんでした。繊維や樹脂といった専門知識の多様性もさることながら、さまざまな企業、異なる環境で経験を積んできた人が多いので、コミュニケーション能力やマネジメント能力、行動力といった面でも本当に豊かな人材が集まっています。見聞が広がって、非常に勉強になりますね。

豊かな生活をつくるため、安全で安心を届けていく

DIYした花壇

藤野自らレンガや石、フェンスなどをDIYし作った花壇。四季折々の花を植え楽しんでいる。

技術者の役割は、商品の品質やコスト、納期、安全、環境などの要求事項を担保すること。いずれの項目も重要ですが、私はとくに安全で、安心して使用できて、健康を害さないものを作るという点を大切にしています。

商品を通じてお客様の生活を豊かにしていくのがカインズの使命。この「豊かさ」には、安全・安心も含まれています。自分の関わった製品に安全上の問題があって、使った人の健康を害してしまうのは、あってはならないことですから。カインズの基準を満たした安全な商品を迅速に生み出していくことが、仕事に取り組む上で最も重視している点ですね。

こうした安全へのこだわりは、実は前職時代に培われたもの。前職で携わっていた建設機械は、ひとつ間違えると命に関わる重要な役割を担っていたんです。絶対にそういった事故を起こしてはならないという使命感を持ってきたからこそ、今でも安全を重視しているのだと思います。

設計図の線一本であっても商品の安全に影響する。そう考えて、責任感を持って取り組んでいます。

製品に携わる中で、リコールの問題に直面することもありますが、大切なのはその後の行動なんです。不具合が起きないように、発売前の段階で防ぐのが大前提ですが、いかに解明して次に繋げるか、同じことを二度と起こさないよう再発防止するかも非常に大切。安全面を守るための事前・事後のチェックが、我々の職務に求められている重要な側面だと思っています。

また、視野を広げて考えたとき、環境に対する配慮も安全に繋がっています。商品に使う材料を減らす、あるいは商品を稼働させるときに使用するエネルギーを減らすなど、環境に影響する物質の使用を低減させていく。

その点では、カインズはまだまだこれからです。ものづくりをする会社だからこそ、環境負荷の軽減も心がけていきたいと思っています。

安くて、早くて、いいものを届ける。そのために必要なものとは?

製品技術部部長 藤野博史

お客様のくらしを豊かにしていくにあたって、今後組織に必要なのは、統一された価値観やルールだと考えています。多様性にあふれる人材がいるおかげで、さまざまな意見が交わされる一方、多様性がありすぎるという課題もあるためです。

私たち製品技術部のメンバーは、商品開発を担当するバイヤーなどの技術者ではないメンバーに対して、技術的な知見から、どのように商品(素材)を改善していくのが良いのかといったアドバイスをしています。

いわゆる調整役を担っているのですが、現状は統一されたルールがないため、一商品ごとにディスカッションをしているような状況なんです。

基本的にはバイヤーの意見を尊重するのですが、誰もがお客様に対して「安くていい商品を届けたい」と考えているため、その都度、品質と価格について熱く議論を交わすことになります。

どうしても要望を叶えられない部分については、数値などのエビデンスをもとに現実を伝えたり、「こちらはダメでもこの部分は可能」といった折衷案を考えたりするのですが、そのぶん時間もかかるんです。

ジャンルや商品ごとに一定の基準を設けることができれば、安くていい商品を、より早く届けることも可能になると思っています。安全性はもちろん、品質や価格、デザイン、利便性、環境にも配慮した「カインズ独自の価値観」を基準として作りあげ、みんなで同じ目線を持って、お客様の暮らしをより豊かにできる商品を提供していくことができたら理想的ですね。

私個人としても、まだまだ至らないところもあるので、もっと精進していきたいと思っています。本を読んだり、資格を取得したり、これからも勉強ですね。

自分の技量を上げながら、周囲と目線を合わせながら、お客様に届く商品作りに役立てていきたいです。

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