株式会社カインズSBU戦略
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地域に根ざしたカインズが、
人とペットとの共生社会を実現する

株式会社カインズのペット事業部でオウンドメディア「Wanqol」(わんクォール)の立ち上げや「カインズ里親譲渡会」など新たな取り組みをしている清水輝彦。背景にあるのはペットオーナーとしての熱い想いと“人とペットとの共生社会の実現”というビジョンです。

ペット事業部長清水 輝彦

地域社会と共に目指す、あらゆるサービスがそろう場所

ペット事業部部長 清水輝彦

私は、株式会社カインズ(以下、カインズ)ペット事業部で、事業部長という立場で全体統括をしています。ペット事業部は、犬や猫[1] といったペットとの出会いの場の提供、トリミングサービスの提供、ペットの衣食住に関わるさまざまな製品開発など、ペットとのくらしの全体を担当する部署です。

ホームセンターは、食品や車などは販売していませんが、人間の生活に関わるものの大半を取り扱っているので、ペットに関しても「カインズに行けばすべてが揃う、安心してくらせる」といわれる存在になりたいと考えています。

ペット事業部がビジョンとして掲げているのは、“人とペットとの共生社会の実現”です。たとえばワンちゃんを飼っていたとしたら、お住まいの地域でペットオーナー[奥2] さんとワンちゃんが一緒に「幸せなペットライフ」を送れるような、さまざまな商品やサービスを提供したいと思っています。

このビジョンを実現するためには、カインズの力だけでは足りません。ワンちゃんが病気にかかったときの病院や遊び場所、あるいは宿泊場所など、地域のさまざまなものやサービスを連携させ、ペットオーナーさんとワンちゃん・ネコちゃんにとって、必要なものやサービスがすべてそろうしくみを作りたいんです。

全国に200店舗以上あるカインズの地域性を活かしながら、ペットに関連する業界やその他の業界の人たちも含めて連携していくことで、理想的な共生社会が実現すると考えています。

ペット事業に関わる者の責任と使命。長期的な関係性作り

、カインズ里親譲渡会

地域社会と連携し、カインズ里親譲渡会を開催。“ペットとの共生社会”を目指す

“ペットとの共生社会”というビジョンの実現に向けた具体的な取り組みとして、オウンドメディア『Wanqol』(わんクォール)の発信と、「カインズ里親譲渡会」を開催しています。

『Wanqol』は2020年3月に立ち上げました。ワンちゃんに関連する情報の提供を行うメディアで、動物病院やペットホテルの情報や、オーナーさんからのワンちゃんの投稿写真なども掲載しています。今はワンちゃんに絞っていますが、ゆくゆくはネコちゃんなど、さまざまな動物たちのメディア運営にも手を広げていく予定です。

このメディアの主な目的は、店舗のない地域にお住まいのペットオーナーさんとのつながりです。ペット社会に貢献するためには、さまざまなオーナーさんとの関わりを持ちたいと思っていますが、現状はカインズの店舗がある地域に接点が絞られています。メディアを通して、将来的には全国のオーナーさんたちとつながっていきたいと考えています。

カインズ里親譲渡会は、蓮田店と朝霞店の2店舗で行っています。形は違えど(?)、新たな出会いの場を提供するもの同士ということで、地域(保護団体?)と連携しながら、2020年11月から取り組みを始めました。

こうした取り組みの背景には、「出会ったら終わり」という関係性にしたくない、という強い想いがあります。ペット関連サービスを提供していく以上は、出会いを提供し、お別れを迎えるその日まで、ペットオーナーさんと密接につながりながらサポートしていく責任と使命があるんです。

そう考えたとき、やはりカインズだけでは、日本の津々浦々すべてを網羅するのは難しい。カインズでは提供できないサービス、カインズだけでは手が届かないエリアに対しても、各事業所さん(?)と連携しながら並走を続けていきたいですね。

それこそが、実店舗でつながりを作ってきたカインズだからこそできるサービスだと考えています。

僕の、私の、居場所づくり。人間基準からの脱却

愛犬ボンド

愛犬ボンドと楽しいお散歩が日課。2011年に出会ったこともあり”絆”という想いを込めて名付けた

ペット事業部に関わる私にも「ボンド」という名の家族がいます。

彼と向き合っている中で「ペットは人間のエゴじゃないか」と考えたこともあります。私や妻と一緒にいるときはすごく楽しそうなんですが、それって24時間の中で、ほんの数時間しかないんですよね。残りの20時間以上は1匹でくらしているようなもので、その大半を寝て過ごしているんですよ。

だからこそ、せめて家にいるときには、檻とか小屋とかじゃなくて“僕の居場所”と思える空間を提供してあげたい。私の家では、私が座るソファーは決まっていて、妻が座る場所も決まっている。それと同じように、ボンドの居場所がある。そういうことがペットとの楽しいくらしにもつながるのかなと思っているので、“僕・私の居場所”みたいなテーマを商品作りにも活かしています。

商品開発においては、ペットがここまで人間の生活に入り込んできているわりには、本当に必要とされる商品がまだまだ少ないと考えています。顕在化している問題に関連するものは商品化されやすいんですが、見えづらい課題に関するアウトプットは商品化されにくいなと実感しています。ひとりのオーナーとしての視点からでも、新しい商品を開発する余地はいくらでもあると思いますね。

できることなら、私は人間基準で決められていることを全て変えたいんです。ペットに関わる人間に商品を提供する物売りではなく、ペットにとっても人間にとっても幸せなくらしを提供するという「価値を提供するビジネス」への切り替えを、何としてでもやり遂げたい。

そして、それを実現するためには、一人ではできないことがたくさんあります。周りの仲間の力や、外部の人たちの力も必要なので、協力を得ながら、一緒に成長していきながら進めていきたいと思っています。

新たな社会を作るために──必要とされるのは「チャレンジ精神」

ペット事業部部長 清水輝彦

ビジョンを実現するためには、計画性や戦術、あるいはプロセスといったものが必要です。しかし、最終的には人と人の関係性にたどり着くので、相手がどのように考えているかという点を常に意識することが重要だと思っています。そうすることが、結果的に私たちカインズが提供していきたい「カインドネス(親切、優しさ)」にもつながっていくんです。

このような考え方は、店舗勤務時代、お客様との触れあいによって培われたものです。お客様にこちらの気持ちが伝わったときは、必ず「ありがとう」といった言葉をかけていただきましたし、反対に怒られたこともあります。良くも悪くも、自分の発言や行動の裏にある気持ちが相手に伝わるものだなと感じましたね。

だからこそ、相手のことを考えながら行動すれば、お客様なら「またカインズに来よう」と考えてくれますし、カインズのメンバーならチームワークができて絆が深まっていくんだと思います。

今後、新たな共生社会を作っていく上では、我々カインズ内部での「絆」が欠かせません。それと同時に「挑戦し続けるスピリット」も必要だと感じています。従来のペット事業の延長線上ではなく、参考となるような事例もない。そうなると初めて手掛けることばかりですし、どんなことをやっても、正解かもしれないし、不正解かもしれないんです。だからこそ、「目指すべき方向性」だけはブレさせずに持って、失敗を恐れずに挑戦していきたいですね。

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