株式会社カインズSBU戦略
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物流からカインズの未来を変える
物流歴20年のエキスパートが臨む新たな挑戦

株式会社カインズのサプライチェーンは、改革の真っただ中にあります。2020年に入社した川鍋 智之は、大改革の中心人物。山積した物流の課題を解決しつつ、中長期の流通ネットワーク戦略を構築している中で、カインズに大きな可能性を感じていると言います。そんな川鍋が目指す、新たなサプライチェーンとは。

SCM(サプライチェーンマネジメント)統括部川鍋 智之

物流コストを“下げることだけ”に覚えた違和感

SCM(サプライチェーンマネジメント)統括部 川鍋智之

SCM(サプライチェーンマネジメント)統括部に所属し、海外商品を輸入から店舗の売場への配送まで、商品流通の責任者を務めています。購買が決定した商品をいかに安く・早く・正確に店舗に納品できるかが私のミッションです。

SCM統括部には、約40人が所属。その下に、輸入貿易に携わる海外ロジスティクス部、国内の物流を管理する国内ロジスティクス部、センターの建設や再配置を検討するロジスティクス企画部と、3部門に横串を通すSCM改革室があります。また、物流子会社のアイシーカーゴも一体的に運営しています。

その中で私は、SCM統括部の部長と物流子会社のアイシーカーゴの取締役を兼任しています。カインズに入社する以前は、大手流通小売店で15年ほど勤務していました。

約20年にわたってサプライチェーンやロジスティクスにかかわってきましたが、今まである疑問を抱えていました。一般的に、サプライチェーンやロジスティクスの視点で会社に大きく貢献できることは「物流コストの削減」です。物流コストを下げる試みは変動費を下げることにつながり、損益分岐点を下げ、競争力の強化を可能にします。

しかし、コスト面ばかり重視すると、制限が増えたり、新たなチャレンジの機会を失ったりと、会社の将来的な選択肢を狭めかねません。物流コストを下げることは、成熟した会社が安定的に運営する上で必要不可欠なことですが、成長過程の会社の場合、それだけでは通用しないんです。

そうした想いを抱えながら仕事をしている時に出会ったのがカインズでした。

カインズと出会い衝撃を受けた「物流は大事」の定義

SCM(サプライチェーンマネジメント)統括部 川鍋智之

きっかけは知人からの紹介でした。カインズが新しいことにチャレンジし、ビジネスを大きく変革しようとしていること、それを支えるインフラ整備として、ロジスティクスやサプライチェーンの基盤を変えたいと思っていることも聞きました。そこで、私自身の経験を活かした新しい挑戦ができるのではないかと考えたのです。

入社前に、社長である高家 正行と面談する機会がありました。そこで「会社として物流に対する投資を怠っていたことを猛省している。これから会社を成長させるためにも、物流やサプライチェーンの領域に積極的に投資をしていく」と聞いたのです。

どの会社でも「物流は大事」というものの、そのニュアンスは、物流コストの削減を意味していることが多い。しかし高家は、「ビジネスを支える基盤として物流に投資する」と明言しました。あまり聞いたことのない話に正直驚いたのと同時に、大きなやりがいを感じました。この会社だったら本当にいろいろなチャレンジができるのでは、と思ったのです。

カインズが行おうとしているのは、短期的な目線で行うコストカットとしての物流改革ではありません。将来的にビジネスがスケール化された状態をイメージしながら、中長期的な視点に立って積極的に投資をしようとしていると感じました。

それまで私がやってきたのは、いわゆるコストカッター的な役割。そのため、短期的な目線に立った施策を実行することが多かったのですが、カインズなら中長期の成長を見据えて、新しいサプライチェーンを構築できるのではないかという期待感も大きかったのです。

入社して1年半になりますが、カインズのメンバーは本当に「優しい」。カインズという社名の由来は「カインドネス」からきているのですが、外から来た人にも非常に優しく接してくれます。入社して良かったと、心から思います。

QCDのバランスを取るカギは、カインズの持つ「徹底力」

SCM(サプライチェーンマネジメント)統括部 川鍋智之

現在は、物流に投資をするための環境整備をしている段階です。カインズは10年以上前に、物流の設備機器に対して大きな投資を行って以降、ある程度のメンテナンスのみで設備を使い続けていました。償却が終わった設備を使用すると貢献利益が大きいため、新たな投資をする機会を失っていたことから、作業の生産性が落ちていました。

結果として、お客様と店舗に迷惑をかけてしまいかねない状態になっていたのです。

私が着任してすぐに取り組んだのは、「物流センターが止まらないようにするための取り組み」でした。

先進的な会社や小売りで業績を伸ばしている会社は、QCD(Quality:品質、Cost:コスト、Delivery:納期)のバランスをきちんと取っています。カインズでも、QCDのバランスを取りながらも競争力があり、しかも他社との差別化につながるようなサプライチェーン作りに取り組んでいる最中です。

その中で、QCDをバランスよく定着させるのが私の仕事だと考えています。カインズの強みは、一度決めたことに対しての「徹底力」が高いこと。カインズだからこそ、QCDのバランスを徹底できると信じています。

サプライチェーンや物流を新しく変革していくためには、専門的な知識を持った社員が必要です。一方、組織作りに関しては、これまでのカインズの店舗オペレーションやお客様・従業員のマインドに精通した、勤続年数の長いメンバーの意見も大切です。中途入社のメンバーと、長く所属しているメンバーをバランスよく組織化することがポイント。両方の良い面を引き出せるような組織にしていきたいです。

お客様の方を向いて仕事をする──徹底した意識改革を断行

SCM(サプライチェーンマネジメント)統括部 川鍋智之

私たちはやはり、エンドユーザーであるお客様のほうを向いて仕事をするべきだと考えています。

そのためにも、お客様に喜んでいただき、「カインズの成長が自分たちの喜びやKPI(重要業績評価指標)達成に繋がる」というように、SCM統括部の組織全体の目標を変革させることに取り組んでいます。

カインズの改革を支える基盤を短期間で作り上げるためには、意識変革がカギです。

当初は「そんなにコストをかけていいんですか?」と疑問に思うメンバーもいました。しかし、いろいろと話を聞いていくと、メンバーの中には今までのやり方に疑問を持ちながらも大きな一歩を踏み出せないでいた仲間がたくさんいたのです。そこで、ビジョンを繰り返し語り、仲間を作ってその輪をどんどん広げていくことが大切だと考え、実行しています。

未来のカインズを作るための基盤として、新しいサプライチェーンをこの3年で一気に作り上げたい。そのために必要な人員の増強や、専門的な知識の注入を、今後半年くらいの間に進めていくつもりです。

また、すべての作業が人の手によるものでは、なかなか競争力が上がりません。倉庫内のオートメーション化、システム化も順次進めていく予定です。庫内作業、いわゆる輸配送に関するマネジメントの方法も一緒に変えていこうと思っていますので、輸配送の知見に長けた人材にも仲間に入ってもらい、改革のスピードを上げていこうと考えています。

組織を活性化させていくためには、権限移譲が必要。挑戦したい人に、まずは小さな権限を持たせ、小さな成功体験を積み上げられるようにサポートすることも大切です。組織としての方向性やビジョンを、可能な限り明確にメンバーに伝え、夢のあるチームにしていきたい。これからのカインズの変化を楽しみにしていてください。

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